昨日(6/7)、クラシック・ギターの大橋俊希さんとの稲泉農園カフェ・オ―チャードでのコンサート無事に終了いたしました。
無事に終えることができたのも、手指消毒や体温チェック、室内の換気等々、お越しいただいた方々のご協力、稲泉農園の方々の万全の対策のおかげです。
昨日のプログラムです。
18世紀の楽譜の表紙を思わせるような、このデザインもギターの大橋俊希さんによるものです。
今回のコンサートには、初めて取り組む曲が多くありました。
中でも、パガニーニのカンタービレという曲は、以前からいつか演奏してみたいと思っていた曲のうちの一つです。
メインの曲でもあったジュリアーニのグランド・デュオ・コンチェルタントも、ついつい口ずさんでしまうくらい、すっかりお気に入りの曲となりました。
今回のコンサートにおいて、稲泉農園の方はコロナ禍のことだけではなく、様々な強い思い入れがあったようです。
それは音楽が持っている力を強く信じ、それを出来るだけ多くの方に届け・共有することで、みんなの幸せに繋げたいという熱い思いでもありました。
私たちの健康は「まずは食事から」と言われます。
普段の食事が身体の細胞一つ一つをつくっていくので、なるべく質の良いもの(高級なものということではなく)や身体に優しいものを口にするように心を配る。
それと同じように、普段目にするもの、耳にするものが心や感情、思想をつくっていくことに繋がります。
音楽は時に単なる娯楽として捉えられることもあります。
音楽に限らず、その他の娯楽やレジャーも突き詰めて考えていくと、どれも心をや感情を育てていくもののように感じます。
「娯楽」と聞くと、なんとなく「生きていく上では必ずしも必要ではない」という認識になってしまいがちですが、娯楽もレジャーも心を豊かに育てていく、必要な栄養素なのだと改めて強く感じました。
その目には見えない栄養を届けられる存在であることは勿論、音を愛でる感情を一緒に育てていくことも、我々音楽家の大切な役割の一つだと再認識させられたコンサートでした。
お越しいただいた方々、稲泉農園の方々、本当にありがとうございました。
話題は変わって、ハーモニカのメンテナンスに関してです。
クロマティック・ハーモニカのスライドレバーは、長年使っていると塗装が剥がれたり、錆びたりしてきて、スライド部分を掃除してスライドクリームを塗ってもすぐに動きが鈍くなってしまいます。
私のスライドレバーもそのような状態になっており、メッキの会社を調べてみたり、詳しい方に教えていただいたりと、ずっと以前から対策を練っておりました。
(新しいパーツを買うというのが一番手っ取り早いのですが…)
そしてつい先日、何でも自分でやってみたい欲求が勝ってしまい、自分でメッキにチャレンジすることにしました。
「めっき工房」という自分で出来るキットがあり、私のスライドレバーは銀メッキが施されているので、銀専用のめっき工房を早速購入しました。
付属のコーヒーを飲みつつ、説明書をじっくりしっかり読んでからやってみた結果、第一回戦は惨敗に終わりました…
金属磨きでしっかり磨いたにも関わらず、なぜかメッキがのらず…
上手くいかなかった原因を調べていったところ…
どうやら磨き作業が足りなかったのではないか?という一つの仮説に行き当たりました。
金属磨きだけでは、不十分だったようなので、次はコンパウンドで挑戦です。
…コンパウンドではなかなか思うように作業が進まず、今度は耐水性サンドペーパーで挑戦です。
サンドペーパーで上手くいっているような感じはするものの、慣れないこともあったせいか、予想以上の作業時間がかかってしまいました。
説明書には「とにかく金属がピカピカに光るまで磨いてください!」と書かれてあり、メッキの事を調べれば調べるほど「メッキというのは磨き作業で決まる!」というような名言に幾度も出会いました。
ひたすら磨いて磨いて磨いて、再度メッキに挑戦した結果…
↑上が今回メッキを施したもので、下がメッキをする前の状態(別のスライドレバー)です。
新品とまではいかないものの、スライドの滑りはかなり改善されたように思います。
最近はどんなことでもまずは自分でできないかな、と考えるようになりました。
今回も自分でやる面白さも味わえ、ハーモニカのコンディションもよくなり、更に自分のスキルアップにもなるという、一石三鳥のような気分です。