じめじめむしむしの日々が続いておりますが、皆さまの愛器はいかがお過ごしでしょうか。
冬の寒い時期はもちろんですが、夏もクーラーなどで楽器が冷えやすいので、十分に温めないと結露してヴァルヴが貼り付いてしまい、音詰まりなどが起こりやすくなります。
気温(室温)に注意するのと同じように、湿度にも注意が必要です。
特に木製ボディの場合、湿度の高い場所での保管や、吹き終えた後に内部を十分乾燥させないうちにケースなどに仕舞ってしまうとカビが生えてしまう場合があります。
以前、僕が木製のものを使っていた時は、プラスチックケースの中に強力な除湿剤を入れて保管していました。
「私のハーモニカはプラスチック製(あるいは金属製)だから、湿度はあまり気にしなくていいのか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、材質に関わらず湿度の管理もオススメしています。
と言いうのも、湿度が高くなるとヴァルヴ同士(2枚重ね構造になっているものが多い)が貼り付いてしまって、上手く機能しなくなることが多くなるように感じています。
試しに、楽器ケースの中に除湿剤を入れてみたところ、このヴァルヴ同士の貼り付きが軽減されて、楽器のコンディションがより良くなったように感じています。
生徒さんも試してみてくださった方がいらっしゃって、「楽器の調子がとても良い!」と仰っていました。
では、具体的にはどれくらいが適湿なのかということですが、各メーカーとも湿度についての具体的な数値には言及していないようです。
そこで、ピアノ、ヴァイオリン、ギターの保管湿度を参考にしてみたところ、何れも概ね40~60%くらいが良いようですので、それに倣って湿度管理をしています。
僕は楽器ケースの中に温湿度計とをB型シリカゲル入れています。
(ケースに入らない機種も多いので、その際は大きめのプラスチックケースなどで代用し、その中で保管。)
温湿度計はとても小さなもので、美術館や博物館などで見かける温湿度計と同じものです。
持ち運びにも便利で、リハや本番前の会場の気温、湿度の確認にも毎回使っています。
除湿剤(調湿剤)はB型シリカゲルを使っています。
B型は高湿度での吸湿に優れていて、且つ低湿度の時には放湿もするようで、湿度を一定に保つにはこちらの方が良さそうだと思い使っています。
乾燥剤・調湿剤にも色々な種類があるので、温湿度計などで管理・確認をしながらのご使用をオススメします。
(乾燥剤には生石灰など、水に濡れると発熱するものもありますので、その点にも十分ご注意ください。)